任期満了に伴う自民党総裁選は、再選を狙い出馬を表明していた菅首相が一転して不出馬を表明し、大きな波乱が起こっています。
自公政権でもある現在の政局での自民党総裁選は、事実上次の総理大臣を決める重要な選挙でもあり大きな注目を集めています。
そこで今回は、菅首相が不出馬を表明し混戦が予想される自民党総裁選を徹底解説していきます。
自民党総裁選とは?
自由民主党の党首を指す「総裁」を決める選挙です。
内閣総理大臣を決めるのは、特別国会や臨時国会を開催し「首班指名選挙」で決めますが、国政第一党である自民党の総裁が総理大臣に指名されるのは確実なので、自民党総裁選は事実上「次の総理大臣を決める選挙」でもあります。
総裁の任期は「1期3年」で、3期連続で続けることが出来るので、「最長9年間」総裁(首相)を務めることが可能です。
自民党総裁選2021の日程は?
現在の報道では、「9月17日告示、29日投開票」で日程が進められています。
しかし、この秋には「衆議院議員総選挙」が控えているので、衆議院が解散された場合などで日程が変更する可能性があります。
自民党総裁選2021の選出方法は?
新総裁は、「国会議員票と党員票の合計数」によって選出されます!
自民党の国会議員は衆参両院で383人おり、国会議員票は「1人1票(全員で383票)」。
党員票は、全国の党員・党友による投票で配分が決まる383票で、国会議員票と合わせて「766票」で争われます。
党員票は、投開票が行われる前日の9月28日に締め切られ、全国に113万人余りいる自民党員の票を、各都道府県連が集計した得票数を党本部でまとめ、候補者に配分する「ドント方式」で振り分けられます。
アメリカ大統領選挙の例にすれば分かりやすく、「各州で獲得した選挙人の数」が党員票で配分される票数と同じことになります。
国会議員票は、投開票当日の9月29日に東京都内のホテルで行われる会場で直接投票することになります。
この766票の中から「過半数を獲得した候補者」が新総裁に選出されますが、1回目の投票で誰も過半数に届かなかった場合は、「上位2名による決選投票」で決めることになります。
菅首相総裁選不出馬までの経緯
当初、再選に向けて総裁選出馬を表明していた菅首相ですが、9月3日に一転して不出馬を表明しました。
頑なに出馬すると言い切っていた菅首相に何があったのでしょうか。
菅首相が選出された昨年の総裁選にも出馬した、岸田前政調会長が今回の総裁選にも出馬を表明しており、「総裁以外の党役員の任期を1期1年とし、連続で3期(最長3年)までにする」という役員人事の改革案を打ち出したことが大きく影響したと言われています。
これは、5年間幹事長の椅子に居座っている二階幹事長に対する宣戦布告とみなされ、岸田氏や自民党の若手議員による「二階下ろし」が起きたことで、菅首相は幹事長を含む党の役員人事を変更することを宣言し、二階幹事長も容認していました。
しかし、菅首相の不出馬決断を決定的にしたのは、「2A」と呼ばれる、安倍前首相と麻生副総理兼財務大臣の影響でした。
菅首相は党の重要ポストに、麻生派の河野行政改革担当大臣を起用しようと考え麻生大臣に相談したところ、「お前と一緒に河野を潰すわけにはいかねえんだよ!」と声を荒げて拒否されたことが大きく響き不出馬を表明したと報道されています。
なぜ安倍前首相と麻生大臣の影響力が大きいのかと言うと、自民党内に複数ある派閥の中で、安倍前首相が所属する「細田派」が党の最大派閥であり、細田派に次ぐ大きな派閥が麻生派であることです。
つまり、総裁選の候補者は、「細田派と麻生派の支持を得ることが出来れば、総裁選を有利に進めることが出来る」ということです。
我々国民は、菅首相に謝らなければいけませんね。
たしかに、菅首相は国民のために働くと言っておきながら全く働かず、コロナに苦しむ国民を見捨てるように有効な政策を行わなかったので菅首相にも責任がありますが、その裏で二階幹事長と安倍前首相、麻生大臣が菅首相を操っており、国民はこの3人の手玉にまんまと乗せられたのではないでしょうか。
菅首相はワクチン接種を開始させたことが大きな功績で、批判が多い中、「こんなご時世によく頑張ってくれた」「コロナの中なら誰がやっても大変だった」など、菅首相に感謝を述べる声もありました。
この記事の作者も、菅首相に対して猛烈に批判していましたが、この総裁選の動向によって菅首相に対する態度を改めていました。
批判は仕方ないですが、菅首相を少しでも評価する心を持ちましょう。
それに、麻生大臣は菅首相と折り合いが悪いと言われているので、菅首相は10万円の特別定額給付金の再給付など大規模な経済政策について本当は前向きでしたが、麻生大臣との関係を考慮し打ち出せず、二階幹事長などから「生活保護があると言っておけばいい」と指示されたのではないでしょうか。
政権の不振を全て菅首相に責任を擦り付け、自分達は知らん顔で高みの見物をしていましたが、この人達が全ての元凶なんですよ、国民の皆さん!
このことについては記事の作者の憶測に過ぎませんが、総理大臣は日本の中で最も権利のある最高権力者なので、地位が下な麻生大臣や二階幹事長を「罷免(公務員である資格を剥奪する)」出来たと思うのですが、やはり自民党内にも上下関係があるんですね。
国会議員としてのキャリアは、菅首相よりこのお三方の方が上なので。
本当に困った世の中ですね。
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自民党総裁選2021に出馬するのは誰?
公式に候補者が決まるのは告示される9月17日ですが、現時点で出馬を表明、意欲を示している候補者は以下の通り。
岸田文雄(前政調会長:岸田派)
河野太郎(行政改革担当・ワクチン担当大臣:麻生派)
高市早苗(前総務大臣:無所属(元細田派)
石破茂(元幹事長:石破派)
野田聖子(幹事長代行:無派閥)
この中で、岸田氏、河野氏、高市氏が出馬を表明しており、石破氏と野田氏は意欲を示しています。
自民党総裁選2021の展望
昨年の総裁選は、菅首相が主要派閥の支持を得て勝利しましたが、今回は混戦となることが確実視されています。
当初は菅首相と岸田氏の一騎打ちと言われていましたが、菅首相が不出馬を表明したことで事態は一転し、これまで出馬に慎重な姿勢を取っていた河野氏が出馬を表明するなど、予想がつかなくなっています。
総裁選の鍵を握る主力派閥の支持もしっかり決まっていませんが、安倍前首相と麻生大臣が高市氏を支持することを表明しているので、国会議員票は、高市氏がリードする可能性があります。
ただ、あくまで安倍前首相と麻生大臣が個人的に支持するので、細田派と麻生派の支持を取り付けたわけではありません。
それに麻生派には河野氏が出馬するので、主力派閥で票が分かれる可能性も否定出来ません!
一方の党員票は全く展開が読めないので、党員票が総裁選にどのように影響してくるのか注目です。
まとめ
今回は、自民党総裁選について解説していきました!
新しく日本のリーダーになる自民党の総裁が誰になるのか注目です!
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