英国のエリザベス2世女王が9月8日、スコットランドのバルモラル城で崩御(死去)されました。
今年は即位70年の節目の年でしたが、最期はチャールズ皇太子やウィリアム王子など王室の方々に見守られながら、安らかに96年の生涯を閉じました。
そして、9月19日にロンドンのウェストミンスター寺院で国葬が行われました。
今回は、エリザベス女王の生涯についてや、日本の皇室との関係について振り返っていきます。
また、エリザベス女王が崩御されたことにより、チャールズ皇太子が国王に即位しましたが、今後の王位継承順位はどうなるのか解説していきます。
不謹慎だとは思いますが、エリザベス女王陛下の追悼の意味を込めて記事にさせていただきます。
恐縮ではありますが、皆様も最後までお付き合い願います。
エリザベス女王96年の生涯
エリザベス女王は、祖父の国王ジョージ5世の統治下だった1926年4月21日に、ヨーク公アルバート王子(後のジョージ6世)とエリザベス妃の第1子王女としてロンドンで生まれました。
日本だと大正15年ですね。
10歳だった1936年12月、父ジョージ6世が国王に即位すると、王位継承順位1位となります。(日本の皇族で例えるなら「皇太女」)
また、この後第二次世界大戦が勃発しますが、戦時中エリザベス女王は英国女子国防軍に所属して公務に携わっていました。
王族で、しかも次期女王が軍人として戦争に参加していたとは驚きですね。
その経験から若き日のエリザベス女王は、イギリスやイギリス連邦の国民の為、生涯を通して尽くしていくとご覚悟をお決めになられていたとか。
第二次世界大戦終戦から2年後の1947年に、後に長年連れ添うフィリップ・マウントバッテン殿下とご結婚し、二人の間にはチャールズ皇太子(第1子)、アン王女(第2子)、アンドルー王子(第3子)、エドワード王子(第4子)の4人の子宝に恵まれました。
1952年2月、父ジョージ6世が第二次世界大戦の影響で体調を崩し崩御されたことで、エリザベス女王は即位し、翌1953年6月2日に戴冠式が行われました。
戴冠式の様子は、史上初めてテレビで中継されました。
以降、女王として70年もの間、イギリスやイギリス連邦の加盟国の国民の象徴として、歴代最長の70年間、国民の為に生涯を尽くされました。
しかしその一方で、王室のトラブルも多く、1981年にチャールズ皇太子がダイアナ元妃と結婚されましたが、1996年に離婚、その翌年にダイアナ元妃が交通事故で死去。
晩年は孫のヘンリー王子とメーガン妃が王室を離脱してエリザベス女王の頭を悩ませていました。
そのヘンリー王子とメーガン妃はエリザベス女王の国葬に参列していましたが、王族とは確執が解消されていないようですね。
エリザベス女王の棺は国葬後、長年フィリップ殿下と過ごされたウィンザー城内の聖ジョージ礼拝堂に埋葬されました。
皇室との関係
エリザベス女王やイギリス王室と日本の皇室は長年良好な交流を続けられています。
古くは、当時皇太子だった上皇さまがエリザベス女王の戴冠式にご出席されたことから交流があると言われています。
1971年には昭和天皇・皇后両陛下がイギリスを訪問され、その4年後の1975年にはエリザベス女王が国賓として訪日されました。
エリザベス女王は日本滞在中、上皇さまや、当時中学生だった天皇陛下や小学生だった秋篠宮さまなど皇族の方々とも交流されました。
天皇陛下や後に皇后陛下となる雅子さまはイギリスにご留学されていた経験があり、特に天皇陛下は留学中、何度もエリザベス女王とお会いになる機会があり、その当時の事を天皇陛下は「優しく接してくださった」と感謝を述べていました。
エリザベス女王が訪日したのは生涯で一度だけですが、王族の方々も訪日をされており、1989年に昭和天皇が崩御された際の「大喪の礼」には、フィリップ殿下が参列されていました。
また、チャールズ皇太子は何度か訪日しており、初めて訪日した1986年には当時妻だったダイアナ元妃と共に訪日し、日本中で「ダイアナフィーバー」が起こったことは有名です。
また、1990年に行われた上皇さまの「即位の礼」にもダイアナ元妃と共にご出席されており、その約30年後に行われた天皇陛下の即位の礼にも、カミラ夫人と共にご出席されていました。
2020年には、天皇皇后両陛下が即位後初の外国訪問としてイギリスに国賓として招待されていましたが、新型コロナウイルスの影響により延期となりました。
しかし、エリザベス女王の国葬に天皇皇后両陛下が参列されたことで、このような形でエリザベス女王と再会されたのは非常に残念ですが、2年越しの訪英が実現しました。
第二次世界大戦中は日本とイギリスは敵国で、両国で数多くの犠牲者を出してしまいましたが、エリザベス女王と皇族の努力によって、両国にあった過去のわだかまりを清算することが出来ました。
広告
-
U-NEXT<ユーネクスト>
今月のU-NEXTツイッター➡U-NEXT公式ツイッター
今月のU-NEXTブログ ➡U-NEXT公式ブログ
・「小田和正 クリスマスの約束」を見る
・「らんまん」を見る
・「VIVANT」を見る
・「ドキュメント72時間」を見る
・「光る君へ」を見る
チャールズ皇太子即位で王位継承順位はどうなる?
エリザベス女王崩御により、チャールズ皇太子が「チャールズ3世」として国王に即位し、カミラ夫人は「王妃」となりました。
チャールズ国王即位により、チャールズ国王の長男のウィリアム王子が王位継承順位1位となり、「皇太子」となりました。
新しい王位継承順位は以下の通りになります。
1位:ウィリアム皇太子(チャールズ国王・故ダイアナ元妃の第1子)
2位:ジョージ王子(ウィリアム皇太子・キャサリン皇太子妃の第1子)
3位:シャーロット王女(ウィリアム皇太子・キャサリン皇太子妃の第2子)
4位:ルイ王子(ウィリアム皇太子・キャサリン皇太子妃の第3子)
5位:ヘンリー王子(チャールズ国王・故ダイアナ元妃の第2子)
イギリス国内では一時期、チャールズ国王は高齢なので、王位継承順位を繰り上げてウィリアム皇太子を即位させてはという冷ややかな声がありましたが、エリザベス女王は、絶対にチャールズ国王が即位すべきと唱えていたとのことです。
ヘンリー王子は王室を離脱しているので、王位を継承する資格があるのか疑問ですが、一応5番目になっています。
まとめ
イギリスやイギリス連邦国民の母として君臨したエリザベス女王ですが、日本を始め、世界中の象徴としても良好な関係を築き、世界中から慕われた生涯でした。
エリザベス女王陛下のご冥福を心よりお祈り致します。
コメントを残す